Realに生きる

食と自我・精神・霊性 

愛と自由 その2

シュタイナーについて、書こうと思い、もう一度本を読みなおしました。言葉が難しい。アントロポゾフィ=人智学は「人間」を深く深くとらえた哲学です。

人間は肉体に対して、魂と霊が働きかけて動いていると、オカルティズムな考えですが、これは、日常生活でもよく考えてみたらだれにでも起きていることです。

簡単な絵を描いてみました。肉体は大地で生命力です。肉体が滅びると、魂と霊が体から離れ、フワフワとする。死は大地から離れていくことです。

シュタイナー哲学はドイツ観念ロマン派から続いている思想です。多くの哲学者が神秘体験をもとに説かれていた哲学で、人間という存在は、霊体が魂に働きかけ、それを魂が受け取る(意識する)ことで体は動くと。その動力は感情です。

霊からの働きかけを受け取るには、人間の感性、五感以外にシュタイナーは12の感性があると言っています。その感性を乳幼児期、青年期に育てることで、本当の意味での自由を獲得できると言っている。自由を獲得するには、感性を育てる、感情表現を学ぶ必要があるということです。(表現方法を学ばないと感情は暴れるときがありますよね)

 

自我は、霊性、魂・心、肉体全部を含めたもので、宇宙と繋がっているものです。日本人は、もともと霊的なものに対する器は持ち合わせていました。八百万の神、あらゆるものに神が宿るという感性が日常生活の中に浸透していた。しかし、戦後は霊を否定する人が多くなった。神の名をもって悪いことをする宗教団体のせいでしょう。宗教という組織ではなく、自然の中で、自分の心に働きかけてくるもの、それは、本当の自分と感じます。

 

皆さんも体験したことがあるでしょう。自分の心は●●と思っている、でも、世間が、マスコミが、友達が、こう言っているから合している、本当は嫌だけど…みたいなことです。自分の心は喜んでいないことをやらされる、お金のため、出世のため、など計算が入ってしまう時です。自由ではないのです。

 

心に働きかけている本当の自分、霊性、宇宙からの働きかけ、ご先祖、DNA、などいろいろ言えますが、私たち人間は、いつも何かによって守られています。これが愛です。

社会で本当の自由を獲得するための肉体と感性を育てていくのがシュタイナー教育です。自我を育てていくことです。自我はわがままではありません。地に足をつけながら自由な精神である「私(肉体、魂、霊)」ということです。